ゴルフ技術の記事ではしばしば
「グリップは軽く握る」
との解説があり、当サイトでも同様のコンテンツを複数作っています。
それではグリップを軽く握るとどんなメリットがあるのでしょうか?これって意外と盲点になっていませんか?
グリップを軽く握る件について、雑誌「GOLF TODAY」に、森守洋コーチの解説がありました。
GOLF TODAY2021年12月号40~41ページから一部を抜粋して紹介します。
(Amazon)GOLF TODAY2021年12月号
※サンプルを読む・kindle版あります
軽く握るメリット2つ 森守洋コーチ
森コーチによると、軽く握るメリットは
・クラブの運動量が増える
・クラブの入射角とスイング軌道が安定する
の2つです。
堀琴音プロを指導した経験から、軽く握るメリットをこのように解説されています。
堀琴音はもともと手首を固めたままでスイングする傾向があった。
柔軟なリストワークでクラブヘッドの運動量が上がった。
グリップをソフトに握ればクラブの入射角が安定しやすい効果もある。
グリップ強く握りすぎると手首が硬くなり、クラブの動きを制限してしまう。
緩く握っておけば、自分で手首を稼働させなくても、リストワークが自然と働いてクラブの運動量が増えます。
軽く握るということは、クラブが動きたがる方向に委ねることでもあります。
自然に任せるのでクラブの入射角もスイングの軌道も安定しやすいのです。
森コーチは、堀プロにアドバイスした際の様子をこのように語られています。
ドライバーはドローを打ちたいから、アイアンもアッパー型のスイング。
以前の堀琴音選手はそのためにアイアンでターフが全然取れませんでした。いわゆる、すくい打ちです。
フェードの合理性を説明してクラブの軌道や入射角のの修正に取り組んだのですが、もう一つの課題はリストワークでした。
ノーコック気味にハイトップへと上げていく動きを見てもわかるとおり、堀選手は手首を固めたままスイングするタイプ。
そこでバックスイングの形や動きはそのままでもいいけれど、グリッププレッシャーをソフトにしてクラブの運動量を増やすようにとアドバイスしました。
森コーチは、軽く握る利点を感じられる練習法も提案されています。
おつまみグリップでクラブの運動量を増やす感覚をつかむ
森コーチは、軽く握るメリットを体験できる「おつまみグリップ」での練習法を提唱されています。
文字通り両手の指先でグリップ軽くつまむように持ち、素振りするドリルです。
クラブの重さを利用してスイングする感覚がつかめます。
加えて「おつまみグリップ」によりリストワークが自然に働いて、理想的なヘッド軌道が体感できます。
ヘッドスピードを上げるには、ヘッドが進みたがる方向に委ねるのがコツです。しっかり握って右手首を固めるとヘッドの動きが制限されてしまいます。
今後グリップについて考える際は、これらのメリットも練習法も意識してみて下さい。
- Amazon森守洋コーチの本
- ゴルフスイングの原理原則
PR
>>ITパッティング理論 「スイートスポットで捉えざるをえない練習方法」「芯でヒットできているかチェック方法」も公開!