GOLF TODAY 2017年2月号に、「BIG3が贈る 上達の条件」という特集がありました。
トム・ワトソン、丸山茂樹、深堀圭一郎の3人のトッププロが、長年の経験を経てたどりついた「ゴルフで一番大切なこと」を語られています。
アマチュアもぜひ知りたい、この「究極の問い」対する三人の答えを、記事から抜粋して紹介します。
まずは言わずと知れたレジェンド、トム・ワトソン選手から。
トム・ワトソン選手が最も重視していること
トム・ワトソン選手の回答はこの三つです。
・振り抜き
・グリップ
・目線
もう少し詳しくは、
・ボールを打った後にヘッドが加速するように打ち抜くこと
・緊張していても、グリップは軽く握ること
・インパクトでボールの後ろ(右側)を見ること
です。
ワトソン選手の解説は以下のとおりです。
トム・ワトソン「振り抜き グリップ 目線」
「私が覚えておいてもらいたいことは3つ。
まずは、”どう振るか”。
重要なのはフォローでヘッドが加速することなんだけれど、アマチュアはインパクトで合わせに行きがち。球を打ちに行こうとすると無意識に手先で小細工してしまって、いろんなミスが出てしまうからダメなんだ。
フォローまで”振り抜く”ことを意識してほしい。
2つ目は”グリップの握り加減”。
指先でヘッドの重さを感じられるように握るのがベストで、こうすると、上体に力が入らず脱力できるから、余計なリキミを取り除くことができるんだ。何よりもリラックスが一番!
そして最後、3つ目は”ボールの見方”。
というのも、アマチュアはどうしても振り抜くときに頭も一緒に目標方向へ流れてしまったり、ヘッドアップしてしまいがち。
頭を残してヘッドと引っ張り合う形を作るのが、正確で力強いショットを打つには欠かせない。それには、ボールの右側を見続けるのが効果的というわけさ」
丸山茂樹プロの「一番大切なこと」
丸山プロの回答は
・人マネすることで身につける基本
です。
ただし、ここで丸山プロの言う「基本」は、一般的な意味とは少し違います。
丸山プロの解説は以下のとおりです。
丸山プロ 人を真似して得られる基本
「ボクの言う基本というのは”モノマネ”。
それこそボクはトムに憧れてゴルフを始めたようなもので、最初は彼のマネをすることでうまくなってきたの。
それから倉本(昌弘)さんやジャンボ(尾崎)さんの所作をマネたりもしながら、それはそれは細かくスイングをチェックして、動きを体現することに必死だったわけ。
当時はテレビと雑誌の連続写真くらいしか情報がなかったけど、それで特徴をつかんでマネをする。
じっくりスイングを研究して、どうすればその動きができるのか自ら追求できるから、楽しんでやっているうちにどんどんいいスイングができるようになる。
勝手に『基本』が身についているんだよね。
今はユーチューブなどの動画で細かくスイングチェックできるし、マネしたい人のスイングを見て、研究して、覚えれば、そのうち自分のスイングになっていくので、ぜひ試してみて下さい!」
深堀圭一郎プロの一番大切なこと
深堀プロが最も重視しているのは、
・ソフトな握りとアドレスの向き
です。
深堀プロは、この二つを「スイングの根幹」と考えていて、この二つがズレていたら、レッスンを受けてスイングを修正しても全く意味がない、と考えています。
深堀プロの解説です。
グリップとアドレスが大切な理由
「グリップはトムのメッセージにもあるように、あくまでも指先でソフトな力で握ることが大事。
手のヒラで握ると手に力が入る原因になってしまうので、指先で引っ掛けるように握ることが欠かせません。
それから、アドレス時は『自分の打ちたい方向に体が向いているか』が肝心。
特に腰、方の向きがズレてしまうと、体の回転がギクシャクしてスイング自体がスムーズにできなくなってしまいますから注意が必要です。
つまり、もっと上手くなるために”どう振ろうか”などとスイングのことを考える前に、アドレスとグリップのチェックをするのがカギ。
これだけで数段精度がアップするはずですよ」
3人のトッププロのうち、2人がグリップを「最も大切なこと」として挙げたのは、やや意外ではなかったでしょうか?
ゴルフ技術の話題の中では、グリップは比較的地味な部類に入ります。(当サイトでも、コンテンツ数は少なめです・・・)
しかし、今後はもっと「グリップをソフトに」を心がけようと思います。
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