「練習場ではできたのに、コースではダメ」という経験は、ゴルファーなら一度はあるはず。(もちろん管理人もあります)
そんな”ギャップ”を埋める練習法について、石井忍コーチが著書「スコアの壁を破る!自分のスコアの見直し方」で解説されています。
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スコアの壁を破る! 自分のゴルフの見直し方
同書の12~21ページから一部抜粋して紹介します。
本番と乖離した”セパレート”を”リンク”にして 意味のある練習に
石井コーチは、このような状態を「リンクしていない」と呼んでいます。
練習場では、ボールはまっすぐ飛んでいるのに、なぜ練習場でできることが、コースでのここ一番でできないのか。そんな思いをしているゴルファーは少なくありません。
練習場のようなショットが、本番のコースでなかなか出ない理由。それは、練習とコースでのプレーが、リンクしていないからです。
ゴルフをする状況が違うのですから、メンタルにも影響します。
実際にコースでのプレーでは、練習場のようにいつも同じ方向に向くわけではなく、景色や傾斜などによって様々に錯覚するように罠が仕掛けられています。
(中略)
同じようにプレーしているつもりでも、バーディーが出れば高揚し、大叩きしてしまうと心は乱れ、苛立ったり落ち込んだりします。
そんな風にして、心の波は常に高まったり沈んだりします。
石井コーチはこの状態を「セパレート状態」と呼んでいます。
私はアマチュアの皆さんが陥りがちなこうした練習の状態のことを、悪い「セパレート状態」とよんでいます。
悪い「セパレート状態」での練習では、練習がコースでのプレーとリンクせず、練習と本番が乖離してしまっていて、ゴルフの上達とはなかなか結びつきません。
練習場とコースでのプレーが「別のもの」になっているわけですね。
理想的なのは「セパレート」ではなく「リンク」した状態です。
ゴルフの上達には、コースでのプレーを想定して、練習と本番がリンクした状態を作ることが大切です。
それを私は「リンク状態」と呼んでいます。
コースでのプレーを想定した実践的に練習によって、本番でのプレーに活かすことができている状態のことです。
私の提唱する「リンク状態」の練習は、そうした本番で感じるプレッシャーに出来るだけ近い状態を作って練習することにより、コースで良いパフォーマンスを出せるようにするトレーニングです。
練習の中で、本番のような強いプレッシャーを感じた時、それが練習と本番が「リンク」している状態。「リンク状態」で練習することで、初めて意味のある練習になります。
それではどのような練習をすればリンクするのでしょうか?
リンクする練習のやり方と効果 精度UP ミス傾向把握 メンタル安定も
石井コーチはこうしたやり方を勧めています。
練習場で目標を狙う時でもコースでのプレーを想定した練習を行う必要があります。
ティーショットでもグリーンを狙うショットでも、さらにアプローチに至るまで、ターゲットに対して、少し右、少し左を狙うといったトレーニングを行って、練習をコースでのプレーに近づけます。
それこそが「リンク状態」の練習です。
具体的にはこんな感じでやってみましょう。
精度を向上させるだけでなく、ミスの傾向も把握できます。
練習場の看板の右や左を狙う練習をしてみてください。
おそらく看板を狙うよりもずっと精度が落ちているはずです。さらに「右に打ってはいいけど、左は打ってはダメ」といった具合に条件をつけてみると効果的です。
(中略)
条件をつけて打ってみることで、自分のミスの傾向を知ることができればしめたものです。
右を狙うときはフックが出やすい、といった傾向が出れば、それは実際のプレーの中でも、そうしたミスが起きやすいということです。
ミスの傾向を把握しておけば、実際にコースでミスが出た時も心理的な動揺が小さくてすみます。
「練習でも5球に1、2球はミスしてたな。次はミスしないようにしよう」と気持ちを切り替えやすいのです。
メンタルの安定にも貢献してくれます。
その逆は「練習では百発百中だったのに、なぜミスが出るんだ」と自分を追い込むこと。
そうなる理由は、すでに練習の段階で発生しているのです。
本番に近い「リンク状態」の練習をすることで、そんな心理に陥るリスクを減らすことができます。
こうして見てくると、セパレートな練習をしているケースは意外と多いと感じませんか?
ミスショットが出てもどんどん次の球を打ったり、飛距離だけを意識したり…。
こうした練習も無意味ではありませんが、これだけではコースで対応できない場面が増えてしまいます。

「練習ではできたことがコースでできない」なら、石井コーチの ”リンクした練習”を意識してみてはいかがでしょうか。













