ゴルフのスイングでは腕(手)を回す(返す)という言葉が出てきます。
「アームターン」「アームローテーション」とも呼ばれます。
これについて、この記事を読んで下さる方はどのように理解されているのでしょうか?
この件についてハウツー記事で使われる表現はいろいろありますが、当サイトとしては
脇を締めたスイングをすると、腕は自然と回る
と理解しています。
このコンテンツではそのように考える根拠を紹介いたします。
このへんの話を始めると「体打ち」「手打ち」論争の深みにハマりそうですが、あくまで当サイトの見解としてご理解ください。
(中井学プロの「誰もいわなかったシンプルゴルフのすすめ」74~77ページを参考にしています。以下、太字など文字修飾は当サイトによるものです)
誰もいわなかったシンプルゴルフのすすめ
手だけ回す(返す)意識はNG!
中井プロは「腕を回せばハンドファーストインパクトがつくれます」というタイトルで、腕を回すことのメリットを強調されています。
しかし一方でその動作の解釈を間違えるとミスのもとになるとも指摘しています。
インパクトの大原則は、「ハンドファースト」です。
ハンドファーストとはアドレス時と比べて両手を少し目標方向に突き出すような姿勢ですが、両腕を回すアームローテーションができていれば自然にハンドファーストインパクトがつくられます。
ところが、腕や手を過度に使ってしまうとハンドファーストインパクトがつくれなくなります。
両手首をこね回し、フォロースルーでクラブヘッドが跳ね上がってしまうのがその典型です。
こうなるとインパクトで上体が起き上がってしまうマイナスの動きも働き、スイングのバランスが悪くなります。
「腕を回すとハンドファーストがつくれる」、その一方で「手を返すとハンドファーストがつくれない」という二つの言葉が巷に流れています。
それが多くのゴルファーを混乱させている要因に思えてならないのです。
「腕を回す=腕を返す」のが正解で「手を返す」というのは言葉の表現として間違っています。
手だけ返す意識を持つと、両ヒジから先の部分だけを回したり、手首をこね回したりしやすいからです。
そのうえで、このように結論づけられています。
スイングの核心の部分であるヘッドターンとアームローテーションの観点からいえば、「腕を返す」という表現が適しているでしょう。
この考え方は、スイング全体に共通する重要なポイントです。
肩の付け根から先の両腕全体を一緒に回旋させる中でボールをとらえ、ヘッドターンとヒップターンのふたつが連動してハンドファーストインパクトがつくられます。
この動きがスイングの大原則であり、基本的にはどんなクラブでも一緒です。
(中略)
アプローチやパターは振り幅が小さいため、ヘッドターンやアームローテーションはあまり必要ありませんが、スイングの原則としてはまったく同じです。
ドライバーとアプローチのスイングを別物と考えてしまうと、スイングが複雑になってしまいます。
腕を回旋させる重要性がよくわかるのではないでしょうか。
ではこの動作を意図的にやるのかというと、当サイトではそのようには考えていません。
脇を締めれば結果として腕が回る 古閑美保さんの動画
インパクトに限らず、「手を〇〇」という表現は手先だけの動きを強調するようで、当サイトとしてはあまり使わないほうがいいのかな、と考えています。
これまでスイングの情報を色々と見てきた結果、「手(先)だけを云々」するのはNGという印象があるのです。
これはスイング全般に言えることです。
そして中井プロは「返す」を使われていますが、もっとわかりやすく「回る」でいいのではないかと。
極論かもしれませんが、脇を締めていれば腕(手)を回すことは意識しなくていいとまで考えています。
ゴルフスイングはとかく注意することが多いもの。意識することは極力少なく、シンプルにしたほうがいいはず。
実はこう考えるようになったのは、古閑美保さんがスイング解説をする、ある動画を見てからです。
その中で古閑さんは「手は邪魔をする」としています。
視聴して頂くと、「手」よりも「腕」、しかも「腕を回す」と意図するのではなく、「結果として腕が回る」と考えるのが適切ではないか?と思えて頂けるのではないでしょうか。