ロブショットは短い距離で高いボールを打つショットです。
バンカー越えでピンが近い時は非常に使える打ち方です。
しかしロブショットは難しく、練習が必要です。
ボールにスピンはかけず、フェースにボールを乗せて目標へ運んでやるイメージを持ちます。
打ち方としては、次のようなポイントがあります。
・フェースがオープンになった状態でグリップが体の正面に来るようにアドレス
・スタンスもオープン気味に決め、グリップは強めに握る
・ダウンスイングでは手首のコックを早めにリリースし、インパクトしたらフェースを返すように意識する
・自然に振りぬくが、スイングの途中では力を抜かない。フォロースルーもしっかりとる
・フォローは低く出すようにしないと二度打ちになることもあるので注意する
打ち上げのボールを打つ際にはひとつ意識しておくべきことがあります。
これを意識して打つのと漠然と打つのでは後々非常に大きな差になって表れてきます。
それは
「データを蓄積すること」
です。
データ収集のために観察すること
まずはスロープの度合いを見ます。
普通にスイングして「どれくらいの勾配の時にこんな球筋が出た」というデータをインプットします。
そのときに何番のクラブを使ったのかを覚えておくのは言うまでもありません。
ひとつの基準ができれば、傾斜がきつくなったら1クラブ大きめのものを使う、といった調整ができるようになります。
実際に大きめのクラブで打ったらそのデータもまたインプットして蓄積します。
ライでボールが沈んでいるのか、浮いているのかもデータとしてよく見る必要があります。沈んでいればランが多く出るので、ピンを狙う場合などは攻め方も変わってくるはずです。
大事なのは、勾配などが変わっても常に一定のスイングをすることです。
「これくらいの勾配ではこういうスイング」というふうにスイングまで変えてしまうと、データが複雑になりすぎてしまいます。
何も考えずバンバン打って、データとして意識しないのは最悪です。
たとえミスしても、それは「反面データ」として残せば良いのです。蓄積していないと、何度も同じミスを繰り返しかねません。
蓄積を続けていけば、勾配とライにより残りの距離を打ち分ける技量がおのずとステップアップしていきます。
打ち上げスイングをするには
打ち上げのスイングに関して押さえておくべきこととしては、
・右足を軸にして振りぬく
といったものがあります。
高い弾道を打つ一例を挙げます。
グリーン手前に枝が張り出している、あるいは木の向こうのグリーンを狙う場合には意図的に高いボールを打つ必要があります。
こうした場面ではウェッジを使うことが多いのですが、通常のウェッジの打球よりもさらに高い弾道が必要なケースも出てきます。
「50ヤード先のグリーンへ、30ヤード前方にある高さ10メートルの木を越えて乗せる」場面で、AW(56度)を使うケースを考えます。
このAWはスクエアスタンスでフルショットすると約60ヤード飛びますが、開いて構えることで高く上げ、その分飛距離が10ヤード落ちるように打つわけです。
その際の手順は以下のようになります。
・グリップエンドを後方に少し倒す
・クラブはそのままで、クラブが身体の正面に来るように回り込む
・その状態でまずスタンスを決め、最後にグリップを決める
最後にグリップを決めるのがポイントで、グリップのセンターは開かずに構えた時よりも右に移動しています。
手順をまとめてみると
クラブを先にオープンにする→それに合わせてスタンスをとる→そのスタンスでグリップする
ということになります。
スクエアで打つよりもさらに高くボールが上がるので、木などの障害物を越える際には安心感があります。