ザック・ジョンソン選手は07年のマスターズ(オーガスタ・ナショナルGC)を制しましたが、ジョンソン選手はいわゆる”飛ばし屋”ではありません。
ジョンソン選手の4日間の平均飛距離は265ヤードで、決勝ラウンドに進んだ60人の中では下から4番目です。
他の選手が2オンを狙う場面でも(510ヤードの13番など)常に3打目で勝負しています。
それでも、パー5では4日間通じてボギーを叩いていません。しかも奪ったバーディー数11個は全選手中ナンバーワンなのです。
飛ばない代わりに、ジョンソン選手はフェアウェイキープ率が80.4%もあり、これは全体2位の成績です。これがジョンソン選手優勝の秘密と言えます。
オーガスタはグリーンの難度が非常に高いことで知られています。
パッティングでスコアを崩さないためには、その前の寄せる時点で「グリーン上の狙ったところに確実にボールを止める」ことが必須だったのです。
止める打ち方をするためには、フェアウェイキープが絶対条件になってきます。
遠くへ飛ばせることは間違いなく強みのひとつですが、グリーンの難度が高いときはフェアウェイキープを第一に考えてコースを攻略するのもひとつの手ではないでしょうか。
ルーク・ドナルド選手 ちょっと変わった練習法
正確なショットが持ち味のルーク・ドナルド選手はちょっと変わった方法でスイング中の姿勢をチェックします。
その方法とは
ベルトのバックル部周辺にヘッドの付いていないシャフトを横向きにさす
というものです。
つまり、棒を横に差した状態でスイングをするわけです。
この一風変わった格好は腰がどちらを向いているかをわかりやすくするためのもので、キャディーなどの第三者だけでなく自分でも姿勢のチェックが容易になります。
またスイング中も、腰にムダな上下動が無いかなどの動きも把握しやすいのです。
動きのチェックができれば、修正も容易です。
ドナルド選手はロングヒッターではありませんが、06年の平均スコアは69.17で4位にランクしています。
これはミケルソン選手(6位)やV・シン選手(8位)をも上回っている素晴らしいスコアです。
飛距離は出なくても正確なショットでスコアを伸ばす典型ではないでしょうか。
腰に棒を差すというちょっと変わった練習法ですが、ドナルド選手のスイングの精度を上げているのは間違いないようです。