ゴルフ好きの男の子次の一打がOBや池がらみという時、ゴルファーなら誰でも「嫌だな~」というネガティブな気持ちになったことがあるはずです。
 
こういう時の対処法はネット上にもいろいろ紹介されており、ゴルファー独自のやり方もあるでしょう。


 
このコンテンツでは、横田真一プロの「プロゴルファーがやっているスコア作りのコツ」155~160ページから、片山晋呉プロの対処法を紹介します。




片山晋呉プロ「嫌だな君」を「無い」ことにする

「嫌だな」と感じると、誰でも多少は交感神経が優位になって緊張します。
 
これがあまりに過度になるとスイングのリズムが崩れ、ミスにつながります。
 
たとえプロであっても「嫌だな」と感じることに違いはありません。
 
それを片山プロは「嫌だな君」と呼んでいて、「嫌だな君」はコースの各所に出現します。そんな時、片山プロはこう考えるそうです。

片山プロは「嫌だな君が出てきたら、その存在を消すんですよ」と言います。
 
嫌だな君というのは
 
「OBになったら嫌だな」
「バンカーに入ったら嫌だな」
 
という不安感がその正体ですから、これを消すには「なったら嫌だな」という気持ちを「なってもいい」という気持ちに変えればいいんです。
 
つまり、「OBになってもいい」「バンカーに入ってもいい」と思うことで、実際には目の前に「ある」のに「ない」という精神状態にすることができます。
 

要は「そこに打ちたくない」と考えるから交感神経が優位になるわけで、「別に打ってもいいや」と開き直ればその対象は障害ではなくなります。
 
「気の持ちよう」で心の平常を保つわけです。
 
横田プロの解説です。

これは難しいように思えますが、実は多くの人がすでに実行できていることです。
 
たとえば、スライスを打つ人は左にOBがあっても気になりませんよね。
 
これはどういうことかというと、まさしく左にOBが「ある」のに「ない」状態です。
 
誰でも「ある」のに「ない」状態はつくれるのです。

本の中で横田プロは、「交感神経と副交感神経のバランスを保つのが大事」と強調されています。
 
「嫌だな君の存在を消す」方法でメンタル面をケアしてみて下さい。

それでも緊張してしまった時の対処法

とはいえコースに出れば、どうしても緊張してしまう場面はあります。
 
例えば・・・
 
・朝イチのティーショット
・コンペでの勝利を決めるパット
・自己ベストを更新できそうな時のパット
 
ですね。
 
こういう緊張した場面でありがちなのは、スイングが速くなってしまうこと。
 
スイングが速くなると、アマチァアゴルファーでは体が開いてスライスが多くなります。
 

 
こういう時はどう対処すべきでしょうか?
 
「速くなるんだったら、ゆっくり振るよう心掛ければいいのでは?」と考えがちですが、横田プロによると、これは正しい対処法ではありません。

結論から言うと、極度に緊張している場面で、速くなるスウィングリズムをゆっくりさせることは難しいです。
 
なぜなら、交感神経が優位になっている状態を完全に落ち着かせるのには1時間はかかると言われており、そうでなくても心臓がバクバクしていれば、体のリズムが速くなるのは抑えきれません。

それではどうすればいいのでしょうか?
 
横田プロは「交感神経が優位に立っているときに『逆らわない』」という方法をとります。
 
具体的には・・・

そういうときは無理にリズムを変えるのは不可能なので、逆に普段よりも速いリズムを心がけて打ってみるのがお勧めです。
 
いわゆる開き直りに近いもの。
 
速くなっている体内リズムを落ち着かせようとしないで、そのスピードに合わせてあげる。
 
速い動きにブレーキを使うのではなく、アクセルを使って動きをスムーズにするように心がけるのです。
 

ゴルフ好きの男の子緊張してスイングが速くなっていると感じた時は、ティショットもパットも全体のテンポを少し速くしてみましょう。
 
「遅くしよう」とするよりもスムーズに打てるそうです。
 
「嫌だな」と感じたり、緊張する場面があったら試してみて下さい。
 
スイングにおいてはしばしば「ゆっくり」が強調されますが、緊張した場面では「ちょっと速めに振ってみようかな」というのもアリではないでしょうか。