ゴルフ好きの男の子ラウンドしていると、「一発でバンカーから出す」「絶対にあそこに落としてはダメ」など、強く意識したり、気合を入れることはしばしばあります。
 
しかしそうして張りきった時ほど、ガッカリな結果に終わった経験は、ゴルファーなら一度はあるのではないでしょうか。
 
それとは対照的に、あまり深く考えず、スパッと打ったらビックリするほどのナイスショットになった、という経験もあるはずです。

何とも不思議な現象なのですが、ジョー・ペアレント博士はこの件をわかりやすく解説されています。
 
ペアレント博士は世界で50万部のベストセラーになった「禅ゴルフ―メンタル・ゲームをマスターする法」の著者で、米国ゴルフダイジェスト誌の「世界のメンタル指導者トップ10」にも選ばれています。
 
ビジェイ・シン選手やクリスティ・カー選手の世界ランク1位達成にも大きく貢献した、いわばメンタル指導の世界的大家ですね。
 
南カリフォルニアを拠点にして、プロ・アマ問わずあらゆるゴルファーを対象にレッスンを行っています。
 

 
同博士の考え・教えには著書でも触れられますが、当コンテンツ作成時点で、雑誌「ゴルフトゥデイ」には、ペアレント博士の「新・禅ゴルフ」が連載されています。
 
この中から、同博士の考えを一部を紹介します。冒頭の「意識したらうまくいかなくなる」件について解説です。
 
GOLF TODAY 2016年 05 月号130~131ページから引用しています。
(太字は管理人によりものです)

物事は無意識にやったほうがうまくいく
よくコントロールされたプレーをしたいなら、コントロールする気持ちを捨てるべし。ゴルフには、このような矛盾がつきものだ。
 
一貫して正確な、ボールの行く先をコントロールするという意味でのコントロールは必要である。しかし、ショットを「操縦」しようとするコントロールなら捨てた方がいい。
 
初心者の中にはこのショットを「操縦」するという意味がわからないものもいるが、「操縦」とはスイング中、意図的にショットをある方向にもっていこうとすることである。
 
初心者ゴルファーはそう説明されるとたいていが「自分はいつもそうしている」と言う。
 
「操縦」という言葉になるのは、心の思考的な部分により、自分が希望する結果を「確実に出す」ためにスイングをコントロールするからだ。
 
だが、その目的とは裏腹に、結果はせいぜい「まぁまぁ」から「最低」の間である。
 
つまり、正確なショットのためには、意識の部分を捨てること。つまり、心の思考的な部分が直接筋肉に働きかけるようなコントロールは必要ではないのだ。
 
ゴルフには、有用でないのになぜか使われる言葉がいろいろあるが、「確実に」もその一つである。
 
(中略)
 
「確実にバンカーを越えるアプローチをする」
「確実に、ショートパットを入れる」
「確実に、オーバーしないようにする」
 
などである。
 
(中略)
 
「確実に何かをすること」または「しないこと」という指示を出すと、自己を大きく意識することとなり、気持ちは制御に向かう。望み通りのショットにしようと張り切りすぎてしまうのである。
 
そんな緊張感は体に伝わり、グリップは自ずときつくなってくる。それでは自由にスイングすることもできないし、自分のスイングやストロークを信じて打つことも難しい。
 
しかも、確実に、ミスのないショットにしようと、常に緊張とプレッシャーを感じていなければならない。

「意識しすぎてはダメ」「無心でスイングを」といった件については、こちらのコンテンツ「ビジョン54とプレイボックス シンクボックス」でも紹介しています。
 
ボールの1m手前に仮想の線を引いて、その線を越えてアドレスに入ったら「もう何も考えない」のをルーティンとするのです。
 

 
この考え方はペアレント博士によるものではなく、アニカ・ソレンスタム選手を育てたピア・ニールソン氏が提唱しています。
 
同氏も「意識しない」をポイントとしているのです。
 
指導者として実績のあるお二人が揃って主張する「スイングにおける無意識」は、ゴルファーの真理と言っても良いのではないでしょうか。
 
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理解をより深めるため、「意識すると動作が硬くなる」例を、ペアレント博士がゴルフ以外に挙げて解説されています。