大山志保選手は、パッティングのアドレスの際に「体重がどこに乗っているか」を最も重要視します。
「パッティングのアドレスの際にはどうしても左足に体重が乗りやすい」そうで、これではいけないのだとか。
アドレスの際には
「体重は必ずセンターに来るよう意識しておかなければいけない」
と語っています。
またパッティングでは
「ボールは両目の目の中央真下よりもボール1個か2個分、体から離したところに置く」
そうです。
よく「両目を結んだ線の中央から真下に置くのがいい」と言われますが、大山選手のように離す場合もあるのです。
ポイントは「どこにボールを置くのが一番狙ったところに打てるか」であって、腕やパターの長さで個人差があるのはむしろ当然のことです。
大山選手も「練習でボールの位置をいろいろ替えてみて、自分が最も打ちやすいポジションを見つけるのが大事」と語っています。
大山選手は06年に賞金女王を獲得しており、同年の平均パット数で2位にランクしています。
これは素晴らしい成績なのですが、パットを大きくオーバーして外すシーンが時々ありました。
これは欠点でもあると同時に、「ショートはさせない」という大山選手の持ち味という評価もあります。
そこで大山選手は06年のシーズンオフ、パットのリズムを改良したそうです。
大山選手によると
「ゆっくり上げて、インパクトでパンチが入っていた。そこでワン、ツーというリズムを意識するようになったら距離感がバッチリ合うようになった」
のだとか。
06年の大山選手は女子選手で初めて年間獲得賞金が1億5千万円を超えました。
パットがさらに好調になればこの獲得賞金をも超えることが可能かもしれません。
大山選手のパット練習は1~3ヤードの距離が中心です。
グリーンが非常に広い場合は30ヤードといった超ロングパットを練習して距離感をつかむこともありますが、やはり3ヤード以下をメインに練習します。
これにより押し出していないか、体の回転で打っているかをチェックします。
またフェースと体の動きにも気を配ります。
それから3ヤードまで距離を伸ばしていき、ひとつのカップでスライス、フック、上り、下りと全てのラインで練習します。
強弱の感覚を鍛えるためにわざと強めに打つ、あるいはジャストタッチで打つ、といったことも試します。
大山選手は、ラウンド前の時間が限られていたらパッティングの練習をするそうです。
一番ホールのグリーンについてから「今日のグリーンはどんなだろう?」などと思っているようではダメ、なのだとか。
ITパッティング理論 距離感を身につけ、パターの芯をとらえるスイング習得。超ロングパットを2パットで沈める距離分割法も解説。失敗しない芝目・傾斜の読み方、速い・遅いグリーンへの対応法も。イップスになりやすい人の特徴と解決法や自宅練習法も紹介。