ゴルフ雑誌「Waggle」を読んでいたら、鬼澤信子プロの記事がありました。
スイングに関するコラムで、なるほど、と印象に残ったので、ちょっと長くなりますが引用させて頂きます。
ひとむかし前と違って、いまはいろいろなコーチやレッスン、道具が出てきて、プロもアマチュアもうまくなるヒントをたくさん手に入れられるようになりましたよね。
でも、これが情報過多となって、自分を見失っているゴルファーが多い気がします。
あれがダメならこれ、こっちがダメならあっちとすぐに移り変わるよりも、続けることの大切さを知ってください。
継続のすごさを象徴しているのが、去年の賞金女王の横峯さくらちゃんです。
彼女はとても個性的なスイングをしていますよね。
これまでの成績がなかったら、多くの人が「早急に直すべきだ」というでしょうし、調子が悪くなったら彼女自身も「直した方がいいかな」と悩んでもおかしくありません。
でも、彼女は絶対に直そうとはしません。
なぜなら、彼女の強さの秘けつは、あのスイングにあるからです。
彼女にとっては、きっとあのスイングがもっとも気持ちのいい振り方なんですよ。
わたしも細かなテクニックよりも気持ちよく振れる振り方をずっと重視してきましたし、言い換えれば気持ちよく振れる方法を探し続けてきました。
これはアマチュアにもぜひ見習ってほしいことです。
流行りの理論や一流のプロと同じ振り方ではないけど「こうやって振ったら最高だ」というのを探し、それが見つかったらカラダに染み込むまでとことんやり続けてください。
少しぐらいカッコ悪くてもいいんです。
ゴルフはいろいろなタイプがいてこそおもしろいのですから。わたしも個性派のひとりですしね(笑)。
Waggle (ワッグル) 2010年 10月号39ページより
鬼澤プロは今年(2010年)8月のニトリレディースで念願の初優勝を遂げます。
プロ入り21年目での快挙でした。
ゴルフ上達のための情報を提供している者として、鬼澤プロの言葉はやや耳が痛い気もしますが、ゴルフに限らず、スポーツの技量向上の一側面を表していると言えそうです。
トッププロの中にも、クセのある打ち方をしている選手は意外と目につきますし、プロの世界は結果が全てなので、「勝てるスイングが正しいスイング」とまで言い切っても異論は無いかもしれません。
アマチュアでもスコアが気になるのは仕方ありませんが、同時に「気持ちよさ」「自分が最高と感じるもの」を追求してみるのも意味があるのではないでしょうか。
有村智恵選手の動画解析の結果 改善点
有村智恵選手は2011年のオフに、米国フロリダ州の施設で、自身のスイング動作を解析してもらったそうです。
その結果、次のような改善点が見つかりました。
有村選手のスイングは、ウッズら男女トップ選手と比較して、
・ショットで重心が右足側に残っている
・パットのリズムが不安定
だったそうです。
(平成23年2月25日 東京スポーツ新聞の記事)
一般ゴルファーは、こうした解析施設を利用できませんが、ティーショットからパットまで全ての自分のスイングを録画して、自宅でチェックするのも良いのではないでしょうか。
自分のスイングやリズムを客観的に見たり、プロの動作と比較してみると上達の助けになってくれるでしょう。