ゴルフ好きの女の子宮里選手は06年の6月まで、本人いわく「ロングパットの練習をしなさすぎ」だったそうです。

しかし世界レベルの選手の中でプレーするうちに、考えに変化が起きてきます。

10メートルはチャンスじゃないから練習しても仕方ないと決めつけていたけれど、面白いもので練習しているうちに、自然と10メートルでも入るイメージがわいてくるものなんです。
 
ああ、チャンスはこうやって作るものなんだって、その時痛感しました。

この心境の変化は米ツアーに参加したことによりもたらされたものです。
 
米ツアーでは皆どこからでも入れる気で狙ってくることに驚いた宮里選手は、アメリカで「チャンス」の意味が変わったといいます。

アマチュアでは10mのロングパットは「3パットしても仕方ない」とも考えられますが、「パットイズマネー」の言葉通り、プロの世界では違うんですね。

ロングパットに限らず、パッティングでは「フェイスのスイートスポットで打つ」ことが大原則です。
 
スイングなどと同様、これができないと自分が打つ強さと距離感、および実際の距離を関連付けることはできません。
 
スイートスポットはフェイスが真上になるようにパターを持ち、30cmほど上からフェイスにボールを落として衝撃のもっとも少ないところです。
 
パッティングがいまひとつしっくりこないのであれば、グリップやスイングなどと共にスイートスポットで打っているかどうかもチェックしてみてはいかがでしょうか。

北田瑠衣選手の藍選手評とランニング

北田瑠衣選手は、05年のワールドカップで宮里選手と組み、見事優勝しました。
 
その北田選手が宮里選手をこのように評していました。

藍ちゃんは思ったことを形にする意思の強さがある。英語をマスターしたければ勉強する。体を鍛えるために走る。
 
日本女子プロ選手権のとき、同じホテルだったんですが、朝走っている彼女の姿を目撃しました。すごく意志が強いなぁと思ったものです。

宮里選手は脚力強化のためにランニングを行うのはよく知られています。
 

 
そもそも、宮里選手がランニングを始めた理由は何なのでしょうか?
 
宮里選手の父でコーチでもある優氏は、以前藍選手のスイングについてこんな指摘をしたことがあります。

藍はバックスイングで腰が回りすぎるきらいがあります。
 
だから、トップで体重がわずかに左に残ってパワーをロスしている。肩と腰の回転の差をもうすこしつけられれば、今より飛距離は伸びるはず。
 
でも、それを直す時期はまだ来ていません。スイング改造はもう少し筋力をつけるまで待たなければならんでしょう。

05年時点での宮里藍選手は膝の筋力が弱く、踏ん張りが利かずに腰が回りすぎていました。
 
つまり肩と腰の回転の差が45度以下になっていたのです。
 
ちなみにタイガーウッズ選手のスイングは、バックスイングのトップで腰の回転は45度、肩の回転は90度を基本にしています。
 
肩と腰の回転の差を45度にするのはスイングのポイントのひとつと言われています。
 
スイング改造に耐えうるだけの筋力をつけるため、宮里選手はランニングを始めました。そして06年秋ごろまでの一年間、毎朝欠かさず40分程度のランニングをこなしたのです。
 
その一年間で脚力が格段に鍛えられたため、脚の筋肉が非常に発達しました。親しいマスコミ関係者などは、その筋肉に驚く人もいたそうです。
 
この成果に、優氏は「もう腰を必要以上に回さない打ち方に耐えられるだけの筋力はついたでしょう」と語っています。
 
また宮里選手は日本では人気と知名度が非常に高いため、どこでも走るというわけには行きません。
 
しかしアメリカでは、ゴルフファン以外にはそれほど知られていないこともあり、どこでも思い立ったときにランニングができるようです。
 
宮里選手がアメリカに行ってしまったことは日本のファンにとっては寂しいことですが、本人にとっては「いつでもどこでもトレーニングができる」アメリカは力を付けるのに理想的な環境なのかもしれません。