ゴルフ好きの男の子ゴルフではクラブによってスイングを変えるのは言うまでもありません。
 
ドライバーとショートアイアンを同じように振る人はいないわけで、「区別」してスイングします。

そのため「ドライバーはイイ感じだけど、アイアンがイマイチ」といった事態が起きることがあります。





こういう場合、ドライバーとアイアンで別の調整が必要になります。
 
対して、7Iと8Iを区別してスイングしている方はほぼゼロではないでしょうか?実際に、同じスイングと調整でOKな場合がほとんどのはずです。
 
それではこの「区別」「別の調整」は、どれくらい細かく分ける必要があるのでしょうか?
 
井上透コーチが著書「弱小集団東大ゴルフ部が優勝しちゃったゴルフ術」で、この件を解説されていました。
 
同書の194~197ページから、ポイントを抜粋して紹介します。
 
(この本はゴルフ初心者向けの内容ですが、ある程度経験した方でも新しい発見があるのではないでしょうか。「始めたばかりでどんな練習をすればいいかわからない」「基本を見直したい」とお考えなら一度チェックしてみて下さい。)


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初心者のうちは全て同じスイングになる

井上コーチは(本のタイトルでわかるように)東京大学のゴルフ部を指導されていました。
 
大学でゴルフを始めるという学生もいて、そんな部員のスイングには共通した特徴があるそうです。

初心者の部員はすべてのクラブで同じスイングをしています。
 
当然、ある番手は当たっても、別の番手は当たらないということになりますが、成長してくると個別に分離されてきます。

これは東大生に限った話ではありません。初心者のうちは誰でも「同じスイング」になります。
 
アドレスに入る女性
 
ゴルフに慣れるにしたがって、クラブごとのスイングや打点の違いを意識していきます。
 
井上コーチの解説です。

たとえば、7番アイアンで気持ちよくヒットできたとき、「わかった、これだ!」と何かをつかんだ気になりますが、実はそのつもりになっているだけ。
 
得たものがあるとすれば7番前後のフィーリングで、フェアウェイウッドやユーティリティで同じことが起こるとは限りません。

スイングだけでなく打点も変わります。

打点は番手によって大きく変わってしまいます。
 
それもそのはず、ドライバーはレベルブローからアッパーブロー気味にヘッドを入れますし、フェアウェイウッドはレベルブローに近くなる。
 
うってかわってショートアイアンはダウンブローになります。さらに、ボールの位置もスタンス幅も違う。
 
打点は変化して当たり前なのです。

ゴルフ好きの男の子ちなみに井上コーチによると、ドライバーではボールがヒール側に当たりやすく、アイアンでは先端に当たりやすいそうです。
 
なのでアイアンを打つ際は、ボール位置をドライバーよりもヒール寄りにするのはひとつのコツです。
 
それではどれくらいの「区別」、つまりクラブの種類によるスイングの違いを意識すればいいのでしょうか?
 
結論を書くと、井上コーチは「6つ」と考えているそうです。次にまとめます。

クラブを6つのカテゴリーに分けて練習・調整

ゴルフ好きの男の子ここまでは「区別」と書きましたが、井上コーチは「カテゴリー」と呼んでいます。
 
例えば「ドライバーとショートアイアンは別カテゴリー」として、別の練習、調整を行うわけですね。
 
井上コーチの解説です。

番手はカテゴリー分けして練習、調整する必要がある。
 
そうしないと、どの教科が悪かったのかがわかりません。
 
(中略)
 
パターはパター、ウェッジはウェッジ、ミドルアイアンはミドルアイアンというように、カテゴリー別に分析して弱点を補強する必要があります。
 
(※管理人注:「教科」とは、東大生相手なので井上コーチが勉強になぞらえているためです)
 

井上コーチはショット系のクラブを6つのカテゴリーに分けて考えています。

  1. ドライバー
  2. フェアウェイウッド
  3. ユーティリティー
  4. ミドルアイアン(5、6I)
  5. ショートアイアン(7~9I)
  6. ウェッジ系

この分類は、井上コーチが蓄積したデータを分析した結果に基づいています。別カテゴリに所属するクラブのスイングは別ものとして意識したほうが上達しやすいというわけです。

6つのカテゴリーでは、それぞれ別の問題が起こる可能性があります。
 
フェアウェイウッドが苦手、ウェッジ系が苦手という傾向が出るのは、6つが技術的にブロック分けされているからにほかなりません。
 
「ドライバーが当たらない」「アイアンが当たらない」となったときに原因を個別に検証する。調整とは6つのカテゴリーを個々に調整するということなのです。
 

ゴルフ好きの男の子フェアウェイウッド(FW)とユーティリティー(UT)が苦手だとして、今まで上手く当たらなかったFWが、調整したら当たるようになったとします。
 
だからといってその調整をそのままUTに適用しても上手くいかない可能性が高い、というわけです。
 
井上コーチの考え方に基づくなら、全てのショット系クラブのコンディションを知るには6つのカテゴリーからそれぞれ一本ずつスイングしなくてはいけません。

ある番手は当たっても、別の番手は当たらないということになりますが、成長してくると個別に分離されてきます。
 
ですからショットの調整では、基本的に6本のクラブが必要になります。

このへんは得意不得意やフィーリングの問題もからむので、ゴルファーによってもっと多く、あるいは少なくカテゴリ分けされるでしょう。
 
井上コーチの分類をひとつの目安にして、クラブ別の調整を進めて下さい。
 
上達がより早まるのではないでしょうか。