何とも初歩的なことかもしれませんが・・・
ドライバーショットで意図せずスライスが出た場合、次のドライバーショットではどちらを向き気味にして打ちますか?
右に曲げたくないと、左を向いて(オープンスタンスで)打ったりしていませんか?
これは良くありません。
左を向けば向くほどスライスの度合いが大きくなります。
オープンスタンスにすると腰が開きやすく、スイングの軌道がアウトサイドインになるのでスライスボールが出てしまうのです。
スライスを修正するなら右を向く(クローズドスタンス)のが正解です。
すごく大ざっぱにまとめてみると、左を向けばスライス、右を向けばフック弾道になるということです。
スライスが出る原因はスタンスだけではありません。
スイングのトップで、上体が起きてしまうことはないでしょうか。
アドレス時には前傾姿勢なのに、トップではいつの間にかほとんど直立になり、インパクトにかけてまたおじぎをするように前傾姿勢になる、といったケースでは、スライスが非常に出やすくなってしまいます。
これは非常に良くない動きで、すぐに止めなければいけません。アドレスでの前傾姿勢は、インパクトまで変えてはいけないのです。
試しに、体を直立させてスイングのトップから振り下ろす動作をやってみてください。
軌道が必ずアウトサイドインになるはずです。これではどうしてもスライスが出てしまいます。
肩が回転しないため、飛距離も出ません。
「どうしてもスライスが出る」という場合、スイング中前傾を保っているかまずはチェックしてみましょう。
練習場やラウンド中でも誰かに見てもらい、指摘を受けると良いでしょう。
自分のスイングを一度携帯電話などで撮影してもらうのも有効です。
スライス関連でもうひとつ。
ここまでの注意点は何だったんだ、と突っ込みを入れられそうな内容ですが、「なるほど」と感じたので紹介します。
2012年2月9日の東京スポーツ新聞に、塩田正プロのコラム「実践!ラウンドのツボ」がありました。
「コンペに出てスライスが止まらない時どうするか」という記事で、それによると塩田プロは、スライスが止まらなくても、
気持ちの上で「今日はスライスの日」くらいに考えて、あまり自分にプレッシャーをかけない
最初に考えることは、そのスライスと仲良くしながらボールを打っていく
つまり右への曲がりを計算して、左のラフからフェアウェーへ戻すような戦術からラウンドを進めていく
と主張されています。
スライスをポジティブにとらえる、とも言えるでしょうか。
スライスを修正しようと、スタンスやフェースをあれこれ変更して、ドツボにはまってしまうのはよくある話です。
そうなるくらいなら、「スライスするもの」ととらえて、むしろ利用してやるとスコアが伸びるケースもあるはずです。
しかしスライスがあまりにヒドいと、さすがにそのまま打ち続けるわけにはいきませんし、どうしても気になるのも事実です。
そんな時塩田プロは次のような対処法を勧めています。
様子を見てスタンスや腰の位置を変えずに、右肩だけをほんの少し後ろに引いて構えてみる
これだけで、クラブヘッドが飛球線の内側から下りてくる軌道に変わり、自然に真っすぐな弾道に変化していきます。
スライスを本格的に修正するのは、後日の練習場までとっておくのが良いかもしれません。