パットにおいては、よほどのショートパットを除いて距離感を無視することはありません。
パットの上達は距離感が磨かれることと言っても過言ではないでしょう。
何をもって距離感の目安とするかは人それぞれであり、さまざまなやり方があります。
このコンテンツでは、藤田寛之プロの著書「ショートゲームには上手くなる『順番』がある」34~36ページから、藤田プロの距離感の考え方について紹介します。
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打つ強さではなくボールのスピードが距離感の基準 仮想カップは?
多くのゴルファーは、打つ強さを基準にして距離感を意識しているのではないでしょうか。
転がる距離は打つ強さによって決まりますから、それは道理なのですが、藤田プロは少し違う意識をお持ちです。
一般的にパットは、カップを20~30センチオーバーするくらいのタッチで打つのがベストと言われます。
これは事実だと思いますが、私はその強さで打とうと考えたことはありません。
練習ではそのつもりで打ってみることがあっても、本番ではやりません。
つまり藤田プロの場合、「強さ」を距離感の基準にしているわけではないのです。
私の場合、「距離感」=「ボールスピード」です。狙ったところに届くスピードで打つには、どのようにストロークし、どんな強さで打てばいいかをイメージします。
(中略)
もちろん、上りと下りではイメージが変わります。
上りは勢いのあるボールで届かせる。下りはやっと届くスピードで届かせる。
ちなみに、当サイトでも紹介している”仮想カップ”はどうでしょうか?
上りは奥に、下りは手前に仮想のカップを設定し、そこに入れるように打つ方法もありますが、私はスピードをイメージしたほうがタッチが合います。
アマチュアの方とラウンドするときには「ここにカップがあるつもりで打ってください」ということもありますが、それで上手くいく人は必ずしも多くありません。
心あたりのある方は、私のようにボールのスピードをイメージしてみて下さい。
(以下は当サイト独自の解釈です)
「ヒットする強さでなくスピードで」とのことですが、ボールスピードは強さで決まります。
つまり距離感とはヒットする強さのことではないのか?とも感じます。
しかし藤田プロの基準はあくまで「ボールスピード」です。
これはおそらく速さは目で確認できるため、イメージを残しやすく再現しやすいからではないかと。
打つ強さで距離感を調整しているゴルファーは多いはず。
今後はそれにボールのスピードも加えてみてはいかがでしょうか。
距離感の把握がより具体的になるかもしれません。
「距離感」なるものは「感覚」だけに実に漠然としていて、言葉で説明するのは困難です。
しかし実は難しく考える必要はなく、実践してみるとあっさり理解できることもありそうです。
最後に藤田プロの言葉を紹介しておきます。
人間ですからいきなり決めた距離になんて打てません。でも、人間だからこそ打てるようになります。
感覚を養うことで、距離、傾斜、グリーンのコンパクション、コースなどが変わっても対応できるようになります。
最終的には感覚で打ったときの距離感が一番頼りになるのです。
ちなみに芹澤信雄プロや横田真一プロは、打音も距離感の基準にしています。
↓ ↓ ↓
・実はかなり大事な感覚?打感と音 パットの距離感習得 芹澤信雄プロ
・パットの距離感の身につけ方 振り幅ではダメ?音と時間