前ページ・加齢で柔軟性が落ちた時 ドライバーシヨットでの一工夫の続きです。
加齢の影響が最も表れやすいのはドライバーです。
ある程度の年齢に達しているゴルファーであれば・・・
・筋力低下による飛距離のダウン
・足腰の踏ん張りが利かないことによる精度の低下
といった”変化”を経験しているのではないでしょうか?
このページでは、これらの変化に対する藤田寛之プロの対処法を紹介します。
(このコンテンツは雑誌GOLF TODAY2017年8月号18~21ページを参考にしています)
加齢対策 ヨコ振りを意識してボールをつかまえる
まずは、加齢による筋力低下で飛距離が落ちてきた場合から。
極端にフラットに振ってみる
地面と水平に近い軌道の「ヨコ振り」を意識してみて下さい。
ゴルフトゥデイの写真では、テークバックでヘッドが描く軌道の角度は30度くらいです。
トップでも、手は肩より少し高くなる程度までしか上げません。
パワーが落ちて飛距離が出なくなると手に力が入り、大きなスイングアークで飛ばそうとしてトップがどんどん高くなる傾向があります。
これは手打ち&カット軌道(アウトサイド・イン)のスイングであり、球がつかまらなくなって飛距離はますます落ちてしまいます。
そこでフラットなスイングを意識することで、まずは体が大きく回るようになります。そしてトップでは手が低い位置にあるのでダウンスイングでインサイドからクラブが下りてきます。
結果として、球が確実につかまる軌道になり、飛距離が戻るのです。
藤田プロの解説です。
飛ばそうとしてムキになって振り回すと、どんどんタテ振り&カット打ちになって、ますます飛ばない要素が増えるだけです。
飛距離を取り戻したいなら”確実につかまる軌道”を作るのが近道!
ポイントはヨコ振りの意識をもってフラットにバックスイングすること。トップの手の位置は肩と同じくらいでOKです。
クラブをヨコに上げていくと上体もスムーズに回るうえ、インサイドからクラブが下りてくるため、確実に球がつかまって飛ばせますよ。
ヨコ振りの意識を持つのと同時に、上体を「右向け右」の感覚でしっかり右に向けて上げると、よりスムーズなバックスイングができます。
右肩を後ろに引いていくイメージを持ちましょう。
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ラウンド後半で踏ん張りをきかせる お尻の意識でスエーを防ぐ
次に”足腰”の老化に関して。
年齢を重ねるとラウンド前半はまだ踏ん張りがきいても、後半になると安定感がなくなってきます。
そんな時の対策として、藤田プロはこんな注意点を挙げています。
お尻のリードでスイング
ラウンド後半で踏ん張りが利かなくなって下半身が不安定になると、スエーが頻発して真っ直ぐ飛ばなくなります。
足腰に不安を感じるようになったら、お尻に意識を向けてスイングしてみましょう。
藤田プロは、スエーを防ぐには、脚と上体をつないでいるお尻を意識するのが一番簡単としています。
下半身の粘りが復活してその場で体を回せるので曲がらなくなり、精度がアップします。
各動作におけるポイントを解説します。
・アドレス
構えたら、お尻の”ほっぺた”をギュッと締めるように力を込めます。お尻に意識を集中しましょう。
太股から下腹部にかけて緊張感が生まれ、体幹が決まるので下半身全体が安定します。
・テークバック
バックスイングは右お尻のリードで始めます。右のお尻をキュッーと引っ張ると、右脚の付け根に体重が十分乗ります。
その場で回転できるので、右膝が流れるスエーも発生しません。
・ダウン~フォロー
バックスイングとは逆に、左のお尻を後ろに引っ張るように回します。
ここで注意したいのは、
お尻を右→左と動かすのではなく、前後に回すように動かす
ことです。
右・左と動かしては結局スエーすることになり、意味がありません。
藤田プロの解説です。
疲れが出てきて足元がフラつくのは、筋力が落ちて粘りが効かなくなっているから。スエーのミスを招き、構えどおりヒットすることはできません。
かといって下半身を動かすまいと足を固めようとすると、逆に腰が引けて軸ブレに・・・。
こういうときは、足ではなく「お尻」に意識を向けて体を動かすのがポイント。
軸を保ちながらその場で上体を回転することができるため、構えどおりの正確なミートが可能になり、真っすぐ飛ばせるはずです。
年齢を重ねて、ドライバー飛距離と精度の低下を感じたら、以上の対処法を試してみてはいかがでしょうか。いずれも、練習場で実践しやすいはずです。
ちょっとした工夫で「お?復活したかも?」と感じられるなら、やらない手はありませんよ!
次のページでは、アイアンにおける加齢対策を紹介します。
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