前ページ・体重移動をすると飛ばない?右かかとを踏みこむ動作では、プロはダウンスイングで右ふくらはぎに力が入る、と紹介しました。
その他にもあと二箇所、プロのスイングで力が入る筋肉があります。
まずひとつめは左太腿の裏側(ハムストリングス)です。
(このコンテンツはGOLF TODAY 2014年 04月号22~24ページを参考にしました)
プロはインパクトの直前に、この左ハムストリングスが活動しますが、アマチュアはここの筋肉を全く使っていません。
「この活動により、プロはインパクト直前に左脚を伸ばす動きをして腰の開きを抑え、ヘッドスピードを上げていると考えられます」(川上泰雄教授)
左脚の動きを、もう少し詳しく解説すると、こんな感じです。
↓
その直後に左脚が伸び上がっていく
↓
その上がっていく途中でインパクトを迎える
↓
この沈んで上がる左足の伸びによって遠心力をかせぐ
これはいわゆる「左サイドの壁」を作る動作であり、インパクトの直前に左ハムストリングスに力を入れることで作られるのです。
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ハムストリングスの働きは、脚(膝)の屈曲と股関節の進展なので、後者の働きにより「力を入れて脚が伸びる」動作を生んでいると考えられます。
左サイドの壁ができると、こんなメリットがあります。
・フェースが返る
・球がつかまる
・飛ぶようになる
左サイドの壁で下半身と上半身の拮抗関係が生まれ、インパクトでクラブヘッドが走るようになるのです。
最後にもう一箇所、プロが力を入れているのは、腹筋です。
プロは切り返しで一瞬、ウッとお腹に力を入れるのです。
腹筋の使い方では、プロとアマに次のような違いがあります。
プロはトップ近辺で一瞬、ウッと腹筋に力を入れて切り返し、クラブを真下に落としています。対してアマは四六時中お腹に力が入っているので、かえってスムーズな回転を阻害しているのです。
この腹筋の動きをさらに細かく解説すると・・・
カッコ内は川上教授の解説です
切り返しでまずは右わき腹をギュッと縮ませる(この力でクラブを下ろす感じ)
↓
インパクト近辺では左わき腹の筋肉が活動している(フォローに向かっての振り抜きの力を作る)
・・・ことがわかります。
いずれも、腹筋に力が入るのは一瞬です。
これまで紹介した、筋肉に力を入れる・入れないポイントをまとめます。
・ダウンスイングで右ふくらはぎにギュッと力を入れる
・インパクト直前に左ハムストリングスに力を入れて左脚を伸ばす
・切り返しで右ワキ腹、インパクト付近で左ワキ腹にギュッと力を入れる
ワキ腹やハムストリングスは、ある程度筋肉トレーニングを行わないと力を入れるのは難しいかもしれません。
いずれも、トレーニングでもしない限り、意識して動かさない箇所です。
トレーニングをしないままでは、力を入れられるほど神経と筋肉が発達しないのです。
これまで意識していなかった複数の筋肉を、スイングの一瞬で力を入れるのは難しいですが、少しずつ試してスイングが改善するかどうか試してみてはいかがでしょうか。
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