いきなりですが、まず内藤雄士コーチのこちらの言葉をどうぞ。
私が後進のインストラクターを指導する際には、「ゴルフスイングは肉で見ないで、骨で見なさい」とよく話します。
アマチュアゴルファーの方々のスイングをレントゲン撮影映像を見るように、骨の動きに着目するということです。
筋肉自体の動きが色々ずれたりしますが、関節がある以上、骨は動ける方向にしか動きません。
いまご覧頂いているあなたは、スイングで骨を意識されていますか?
このコンテンツでは、内藤コーチが骨を重視される理由と、実際どのように考えるのかをまとめてみました。
内藤コーチの著書「ゴルフ 現代スイングの結論」14~19ページ を参考にしています。
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ベン・ホーガン時代から変わらない「骨格」
グリップの握り方 左手・右手 内藤雄士コーチ コツとイメージコンテンツで、ベン・ホーガン選手の著書「モダン・ゴルフ」を紹介しています。
名著として知られる「モダン・ゴルフ」ですが、初版が出たのは半世紀以上も前です。
なので「そんな昔の解説は、さすがに古いんじゃない?」と感じた方がいるかもしれません。
確かにその後新しい考え方はいくつも誕生していますし、道具も進化しています。
しかし「モダン・ゴルフ」時代から変わらないものがあります。
内藤雄士コーチはこのようにお考えです。
皆さんもご存じのようにゴルフのスイングは「何とか理論」とか「何とか打法」など、時代ごとに流行の理論が出回っていて、色々な打ち方などを解説したレッスン書も多く見られます。
ところが理論が変わっているように思えても、実際はスイング論の枝葉に当たる部分が少し変わっているだけで、スイング論の根本となる部分はほとんど変わっていません。
内藤コーチが「変わらない」と主張される根拠、それは
骨格です。
体格や筋肉の量は昔と変わったかもしれませんが、骨の数や関節の場所、曲がり方は当然変わりません。
ゴルフの基本であるスイング理論が昔も今も変わらないのは、人間の骨格がまったく変わっていないからです。
当然ですが、ゴルフ以外の運動でもこの考え方は変わりません。
あるスポーツトレーナーの方が語っていたことですが、人間の骨格はまったく進化していないから、トレーニング理論もそれほど進化していないそうです。
その話を聞いて、ゴルフのスイングにも当てはまるなと思ったものです。
昔よりも平均身長が伸びたし、体型も欧米型に近づいている傾向があるとよくいわれますが、見た目の変化とは別で骨格は昔も今も同じです。
実際に「モダン・ゴルフ」に寄せられているレビューを読んでみて下さい。
「現代でも通用する」「年別を経ても基本は変わらない」という主旨のコメントがたくさんあります。
これは言い換えるならゴルフスイングのために適切な骨格の動きを解説しているからなのです。
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それでは、一般ゴルファーはこの「骨」をどう意識すれば良いのでしょうか?
当サイトなりに考えてみました。
実践例:「わきを締める」動作で骨を意識してみる
アドレスを作る際の注意点として「わきを締める」のはほぼ常識になっています。
「タオルや雑誌をわきに挟む」といった練習法もありますね。
それでは、どのように締めますか?
わきという”肉”だけに注目すれば、、締め方はいくつか考えられます。「気をつけ」の姿勢でも締まりますし、ヒジを少し外側に向けても締めることはできます。
しかし骨に注目する内藤コーチにとっては、
両ヒジ(骨)を下に向けてわきを締める
のが正しいということになります。
(この件については「ミスショット原因の8割はアドレス」をご覧ください)
同じ「わきを締める」動作でも、骨格を意識すると内容が変わってしまいます。
当サイトの管理人含め、一般ゴルファーは「このパーツはこのように動かす」といった知識はたくさん持っています。
それはもちろん良いことなのですが、加えて「骨の向き・動きはこれでいいのかな?」と意識するのはいかがでしょうか?
スイング改善がさらに捗るはずです。
例えば・・・
・足を蹴る
・目線をキープする
・右側に壁を作る
・ダウンスイングでは自由落下
など、骨を意識できる場面はたくさんあります。
内藤コーチの著書を読んで骨格への意識を高めるのも良いのではないでしょうか。