前ページルーク・ドナルド選手アプローチのスイングの注意点からの続きです。
このページでは、ドナルド選手のバンカーショットについて紹介します。
このコンテンツはGOLF TODAY 2016年 9月号(Amazon)60~63ページの記事を参考にしています。記事では写真付きで解説されています。
「ドライバーショット並み」スタンスや手 ボール位置はかなり個性的?
ドナルド選手のバンカーショットスイングはかなり個性的で、日本で知られている常識とは違うかもしれません。
というのも、ゴルフトゥデイの記事写真を見た私の第一印象は、
ボールがかなり左だなぁ
だったのです。
ドナルド選手の場合、バンカーショットのアドレスではボールを左足の前に置きます。
記事の解説によると、
砂の抵抗に負けじと球を右に置いて打ち込む人がいるが、それは間違い。ヘッドが突き刺さって脱出できない。
なのだそうです。
この時のスタンスは、ドライバーショットと同じくらいをイメージします。肩幅よりも少し広めにとることで、足場が安定します。
その広さでスクエアに構えたら、
・左足を半足分後ろに下げてオープンスタンスに
・さらに左足つま先をわずかに左に向けて開き、振り抜きやすくする
手の位置もドライバーのイメージでOKです。手首は折らず真っすぐをキープしましょう。
それにより、左足前に置いたボールに向かってシャフトまでが一直線になります。
手元を中に入れ過ぎると、腕とシャフトの間に角度ができて(一直線にならず)インパクト時に狂いが生じやすくなります。
フェースは、「上に砂が乗せられるイメージで」しっかり開きます。
フェースを開くことでバンスが効いて、ヘッドが砂に潜りこまず、スムーズに振り抜けます。
それからグリップします。
フェースを開いて→グリップの順番を守りましょう。
構えができたら、いよいよスイングです。
スイング最大のポイントとイメージは「払い打ち」
ドナルド選手が考える、バンカーショット最大のポイントは
体の回転を使って、大きなスイングをすること。手先で上げようとするのは絶対ダメ!
です。
解説を補足します。
バンカーになると、つい手先で上げようとするアマチュアは多いもの。左に球を置いて構えたら、あとは思い切って左に振り抜くだけでOK。
砂の抵抗があることと、フェースを大きく開いているぶん、大きく振っても球が飛びすぎることはない。思い切って腰、胸を目標に向けるように体を回転を使って振り抜こう。
スイングのイメージは「払い打ち」です。ヘッドを低く出していく意識を持ちましょう。
練習する機会があるなら、ボールの先の砂をサッと取るドリルがおすすめです。
手首のコックは意識しません。腰、胸を目標に向けるように、体の回転を使って振り抜きましょう。
繰り返しになりますが、手首でしゃくり上げるような動作はダメです。
冒頭に書いたように、ドナルド選手のバンカーショットのアドレス等は、日本で流布されている方法とはちょっと違うかもしれません。
しかし改めて書くまでもなく、ドナルド選手はPGAツアーと欧州ツアーで賞金王を獲得した(2011年)トッププロです。
しかも体格は175cm・72kgと、日本人とあまり差がありません。いわゆる「小技」で勝つゴルファーなのです。(関連記事もご覧ください)
アプローチ・バンカーショットにおけるドナルド選手の心がけは、一度は試してみる価値があるのではないでしょうか。